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2023-01

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荒川洋一107 枝牡丹

荒川洋一107 枝牡丹

 久しぶりにブログを更新する。最低でも月に1度は更新しようと思っていたが、昨年11月を最後に途切れてしまい、その後は恐ろしいくらいパソコンに向かうのが億劫になっていた。
 
 久しぶり(10月20日)に荒川洋一さんの工房を訪ねたので、それを機にブログを再開することにした。

 那須高原に行き、秋の沼ッ原湿原をウォーキングすることにした。その帰りに、少し遠回りになるが、荒川さんの工房にお邪魔することにした。那須ICから高速に乗り白河中央(スマートIC)で降り、国道294号線を会津若松方面に走り、荒川さんの住む会津若松市湊町に1時間10分ぐらいで着いた。周辺の田圃は稲刈りが終わりひっそりとしていた。自宅の後ろで、軽トラの手入れをしている荒川さんを見つけ、声をかけると、早速居間に通された。いつものように奥様の手料理をご馳走になり色々な話を聞くことができた。

荒川洋一107-2

 今日、紹介するこけしは「枝牡丹」と呼んでいる作品で、大きさは5寸1分である。師岩本芳藏のこけしの復元で、10年ぐらい前に依頼を受け取り組んだものである。最近まで一般には出すことが無かったという。

荒川洋一107-1

 肩のこけた木地の上下を赤い染料で塗り、その内側に上は紫、下は緑色のロクロ線が引かれている。その中に正面を向いた紅く大きな牡丹の花が一輪と左右に伸びた枝に小さな蕾が描かれている。
 顔は淡いピンクの隈取に眉と目の距離が近くバランスが悪い。長めの鼻にキリット結んだ赤い口がグロテスクな雰囲気を醸している。

荒川洋一107

 荒川さんはこの「枝牡丹のこけし」を眺めながら、「芳藏さんは中風(昭和40年代、脳血管障害)で右手が不自由になるまでは手の込んだ絵を描いていた。」と話しておられた。

こけしの話369

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木村吉太郎3 震える手

木村吉太郎3 震える手
  
 散歩道に柿の木を植えている家があり、今年も小さな赤い実を沢山付けている。もう少し寒くなり、実が熟して柔らかくなると、メジロなどの小鳥が集まり啄み始める。立ち止まり、それを眺めるのも楽しい。

木村吉太郎3-2

 今日、紹介するこけしは木村吉太郎さんの作品である。前回と同じく、平成4、5年ごろに購入したものだと思う。正月に帰省した時に水戸の西武デパートの古本市で手に入れたものだ。

木村吉太郎3-1

 大きさは7寸1分で、胴裏にかすれた文字で「上ノ山、木村吉太郎作、六九才」と記されている。昭和39年ごろの作品である。色褪せて黄色く塗られた胴の上下に赤と緑の染料でロクロ線が引かれ、その中に牡丹の花と蕾が描かれている。
 顔は眉と目を描く筆は途切れている。震えるような筆でバチ鼻の線は引かれている。口は赤い染料で小さく点のように描かれている。

木村吉太郎3

 この吉太郎さんのこけしを、時々手に取って眺めることがある。悲しいほど腕は衰えているが、それ程悪いとは思わない不思議な魅力を持っている。 

こけしの話 368

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佐藤重之助2 チェス型こけし

 佐藤重之助2 チェス型こけし
  
 今日は久しぶりに快晴になった。風は少し冷たく感じたが、長めのウォーキングで汗をかいた。道端に赤く紅葉した葉が一枚、サクラの葉だと思う。周りを見渡してみたが何処にも桜の木は見当たらない。風の悪戯だろう。

佐藤重之助2-2

 以前(こけしの話351 木村吉太郎2)にも紹介したことがあるが、毎年、正月に水戸の実家に帰省して、駅前にあった西武デパートで開催されている「古書市」で古本と中古のこけしを1、2本購入するのが恒例になっていた時期がある。こけしは仙台の古本屋さんが少しだけ出品していた。

佐藤重之助2-1
 
 今日、紹介する佐藤重之助さんのこけしも、その中の一つで大きさは5寸、昭和42年ごろの作品である。胴が太く、頭が極端に小さい。チェスの駒のような形をしていて面白い。胴に描かれた菊の花はボヤっしており、少し染料が滲んでいる。日焼けと退色が進んでいて保存がいいとは言えない。値段も少し高めだった。どうしようかと迷ったが、家にある昭和50年代のキツイ表情の作品と比べ、一重まぶたでキリットした少女のような顔に魅力を感じ購入した。

 「西武の古書市」は何時頃まで続いていたのだろうか。平成になってからも木村吉太郎さんや丑蔵さんのこけしを購入したメモが残っており、当時の古い記憶を懐かしみ、眺めることがある。いつか地方都市は徐々に衰退して行き、水戸の西武デパートもLIVIN(リヴィン)水戸店と店名を変え、平成21年に完全撤退して今はない。

佐藤重之助2

 佐藤重之助は昭和5年10月20日に山形県最上郡大蔵村肘折の木地業佐藤寅之助の長男として生まれた。祖父には佐藤周助である。仙台には叔父の巳之助、従兄弟の昭一がいた。木地は昭和19年、父寅之助に師事した。15歳のときである。昭和21年より秋田木工㈱に勤務し、葉山や升形の地で働いた。昭和32年に升形で千代子と結婚している。その頃、秋田木工㈱を退職して肘折に戻った。その後は出稼ぎや大工仕事などをしながら、合間にこけしや木地玩具を作っていたが、昭和35年頃から、木地に向き合う時間が増えてきた。平成9年7月6日に原木の伐採中に不慮の事故にあい落命、行年68歳である。後継者はいない。

こけしの話 367

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荒川洋一106 作り付け4寸

荒川洋一106 作り付け4寸

 前回のブログを更新したのはお盆ごろだったので、暑さとの戦いの日々だったが、今は秋の気配が漂い、田圃の稲はすっかり刈り取られ、二番穂が出ている。ひこばえ=二番穂の水田を穭田(ひつじだ)と呼ぶ、ウォーキングのコースとなっているこの田圃の畔で、今年も白いツユクサの花を見つけた。

荒川洋一106-2

 今日、紹介するこけしは、3月23日に荒川さんの工房を訪ねた時に入手した作品である。荒川さんは、毎回譲り受けたこけしの寸法(高さ)と呼び名、金額等をA4の用紙に書いて下さるので、多少は復元の元になった原のこけしや経緯について知ることができる。時には古い写真などで原について説明をして下さることもある。

荒川洋一106-1

 今回のこけしはA4の用紙に「作り付4寸」とだけしか書いてなかったので、原や呼び名について訊ねてみが、荒川さんは少し天井を仰ぐようにして、少し間をおいてから「思い出せない。」と一言、答えが返ってきただけだった。

荒川洋一106

 胴は赤と緑と紫の染料でロクロ線が引かれている。意識的なのか緑色は薄い染料を使っている。ロクロ模様は木地に滲んでいる。特に赤色の滲みが大きい。顔は左右の眉と目が離れ、クリっした紡錘形の目をしている。鼻は丸鼻、二筆の口は開き気味に描かれ、微妙に顔全体のバランスを欠いているように見えるが、活き活きとした表情をしていて良い。

 白河と会津若松を結ぶ白河街道(国道294号線)のカラマツやモミジの葉が色づくころに、荒川さんの工房を訪ねてみたいと思っている。

こけしの話366

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荒川洋一105 びっくり善吉

荒川洋一105 びっくり善吉

 暑い日が続いている。梅雨明けは例年になく早く、その後の異常な暑さは何時までも衰えることを知らない。ウォーキングコースになっている近所の水田は、いつもの年なら稲刈りが始まっているのに、今年はまだ殆ど進んでいない。この地は早場米の産地といわれ盆前に収穫し、お盆に里帰りした息子や娘に新米を土産に持たせると聞いているのに。

荒川洋一105-2

 今日、紹介するこけしは最近入手した荒川洋一さんの作品で、初期の岩本善吉(谷川茂氏所蔵)のこけしを復元したものである。平成29年1月に大阪こけし教室の創立60周年を記念して3工人(洋一さんの他に西山敏彦工人:弁之助型、北山盛治工人:山谷多兵衛型)のこけしを特別頒布した。その中の一つが今回の作品である。

荒川洋一105-1

 大きさは8寸で、胴は赤と緑の染料でロクロ線が引かれ、その中に上から順に波のような模様、花模様、赤と紺色の井桁模様が描かれている。顔はやや太めの眉に、紡錘形の眼の中に黒く丸い瞳が描かれ、その周りをピンクに隈取られている。鼻は大きな獅子鼻ではなく丸鼻で、二筆の口に赤い紅を指している。

荒川洋一105

 後日、荒川さんに、この善吉型のこけしのことを伺ってみたら「びっくり善吉と呼んでいる。」と答えが返ってきた。太い眉で大きく見開いた左右の目は、少しバランスを欠き、口は半開きで、びっくり(驚いた)したような表情に見える。「だから、びっくり善吉と呼んでるんだ。」と、荒川さんは言っていたと思う。いや、初期の善吉に出会い、その瑞々しさに驚いたとも言っていた。名前の由来は、このいずれかだと思うが、私の記憶も曖昧になってきている。きっと、このビックリするような暑さのせいだろう。

こけしの話365

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